【楽農くらぶ便り】冬の手仕事 柿酢としめ縄〜畑つくり

大東文化大学 齋藤ゼミレポート(16)

 12月4日(金)の「楽農くらぶ・畑つくり」ワークショップが行われました。本日のワークショップのテーマは、熟した柿による柿酢と、稲わらを利用したしめ縄を作りました。

 まず、午前中の柿酢づくりでは、発酵の不思議について教えて頂きながら、柿酢の作り方を学びました。

 柿酢づくりに欠かせないものが「産膜酵母」です。この酵母菌は様々な農作物の表面にあるために、りんご酢やぶどう酢など、様々な果物から酢を作ることが出来るということでした。

 その後、話が柿酢からしめ縄づくりへと進み始めた所で、練馬の歴史や文化に精通している平田さんが登場!

 そして、平田さんから、稲わらの話しに関連して、「かやぶき屋根の『かや』は、茅だけではなく、その地方で取れる植物、例えば、稲、麦、葭、すすき等、屋根の材料に使えるも数種類の異なる植物を含む言葉なのだ。だから、稲わらは『かや』とも言えるのだよね。」と教えて頂きました。

酵母菌が柿酢をつくる

 話が一段落した所で、柿酢づくりの準備を行いました。

 準備といっても、特に難しいことはなく、柿の表面に付着した「産膜酵母」を落とさないように、軽く水で洗った後、柿のヘタを取り除き、ビンの中へ入れるだけでした。

 そして、温度(約20度)の管理に気をつけながら、菌が呼吸を出来るようにしつつも、虫が入り込まないように注意して保管することで発酵が始まり、柿酢へと変化していくということでした。

 柿酢作りの準備が一段落したところで、お昼ご飯となりました。

 今日のメニューは、海野さんの自家製納豆やカブと柿のおひたし、そして、クルミとかぼちゃの煮物など、普段、なかなか口に出来ない自然の恵みの素朴な味を堪能しました。

 さて、午後からはしめ縄づくりです。

 神社などでよく見かける、しめ縄をイメージしながら作業しましたが、なかなか思うようにいかず、四苦八苦しました…。

しめ縄づくりで農村文化を体験

 言葉で表現するのは難しいのですが、しめ縄作りの手順は、

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1.稲わらをボトルで叩いて柔らかくする
2.稲わらの根本をひもで硬く縛る
3.稲わらをお湯に浸けて湿らせる
4.両手に5本ずつの稲わらを持ち、ひもで縛った根本を足で固定する
5.稲わらを親ゆびの付け根と人指ゆびの第二関節で挟むように両手で持つ
6.稲わらを時計回りに4~5回ねじる
7.時計回りにねじった稲わらを、今度は反時計回りにねじる
8.この6、7のねじりの作業を繰り返す
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 こうして、しめ縄が出来上がります。

 やはり、言葉で説明するのは難しいです…。この作業を通じて、手際よく、きれいなしめ縄を作る野瀬さんの器用さには驚くばかりでした。

 藁を編むのは手順を理解すること、そして、実際にしめ縄を作るのに時間が掛かってしまいましたが、(とりあえず…)完成すると、お互いに完成したしめ縄を見せ合いながら、笑い声が絶えない、楽しいおしゃべりの時間を迎え、本日のワークショップは終了となりました。

(大東文化大学 環境創造学部 齋藤ゼミ 佐藤雄也)


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